6月26、27日、東京でインストラクター養成講座を行った。
その中で僕は自然と「背骨を締めて…」という説明をしていた。
これまでに、そういう言い方をしたことはなく「背骨を伸ばして」という言い方をしていた。
おそらく、身体が深化するにつれ感覚が変わり、それにともない「言葉」にも変化が起きたのだろう。
さて一体、この「背骨を締める」というのは何なのだろうか。
ちなみにぼくの表現はあくまで「感覚」を詩的文学的に表現したものであり、医学的・解剖学的な説明ではないことを付け加えておく。(なるべく解剖学に即した説明にしたいとは思う)
さて、この「背骨の締め」に関しては、「仙骨の締め」が関係してくる。
これも「仙骨の締め」というか「仙腸関節の締め」と言ったほうがいいのだろう。
これは間違っているかもしれないけれど、ぼくとしては
「ニューテーションとカウンターニューテーション」が同時に起こっている感覚。
ニューテーションは「仙骨の前傾」、カウンターニューテーションは「仙骨の後傾」。
それが同時に起こるからこそ、仙骨が「中に入る」感じがする。
そもそもAIKIXの身体の使い方は、「両方同時」ということが多い。
骨盤の前傾と後傾を同時に起こす。
上腕骨の外旋と内旋を同時に起こす。
大腿骨の外旋と内旋を同時に起こす。
このような「解剖学的にはありえない」ことを求められる。
しかし、この独特な使い方をすることで身体が最大に活性化するという考え方をとっている。
今回の「仙腸関節の締め」に関しては、
・骨盤底筋群の”微細な”収縮
・腹横筋の”微細な”収縮
・腸骨筋の”微細な”収縮
・大腰筋の”微細な”収縮
・外旋六筋の”微細な”収縮
などによって起こっている感じがする。
上記筋肉群の「微細な拮抗」により、仙腸関節が締まり、仙骨の「前進感」が生まれる。
これが「強い収縮」になると、ちょっと感覚が分かりづらかったり、大殿筋が収縮して「リキみ感」が出てしまったりする。
「締まり感」と「リキみ感」はぜんぜん違う。
締まり感は、「内側がシュッとしまった感じ」
リキみ感は、「全体がガチっと固まってしまった感じ」
前者は軽やかな感じ、後者は重苦しい感じだ。
そして、ここに「頭部の引き上げ」を追加していく。
イメージは「環椎後頭関節の”微細な”屈曲と伸展を同時に行う」
ここでもやはり「微細な収縮」がポイントになる。
なるべく「内側の筋肉」を使う。
大きな外側の筋肉で屈曲・伸展をしない。
そうすることで、「頭部の引き上げ感」を体感できる。
すると「締まった仙腸関節」によって骨盤帯は「安定」し、「下部方向へのエネルギー」を持っているため、背骨が上下に伸ばされることになる。
これを「背骨の締め」と呼んでいる。
以前「背骨の伸ばし」と呼んでいたのを「背骨の締め」と言い換えるようになったのは「仙腸関節の締め」によって、「背骨のしっかり感」が増したからだ。
そのとき、「身体全体が締まる感じ」がする。とくに「体幹の締まり」を感じる。(腹圧が微細に上がっている)
そして、その状態で「脇の締め」「指と手のひらの張り(手の内)」を使っていくと、以下のような現象が起こる。
はじめ「ゆるゆる」だったお相手の女性だが、こちらが「背骨の締め」を起こすことで、身体がピンと張り、力が伝わりやすい状態になっている。
この「背骨の締め」がリンクする感じが面白い。
コチラも同様
腕で引くと伝わらない。
それを「仙腸関節の締め」「背骨の締め」を発生させると、お相手の背骨や仙腸関節に響いてくる。
そうだ、またこの動画を見てもわかるけれども、「仙腸関節の締め」は足裏とも強く連動する。
なので上記動画においても、足裏からの地面反力を膝裏を通して仙骨へ伝えているのが見て取れると思う。
それについては、また今後書いていきたい。
今回のまとめ
「仙骨の締め」=仙腸関節の締め
仙腸関節の締めは、
・骨盤底筋群の”微細な”収縮
・腹横筋の”微細な”収縮
・腸骨筋の”微細な”収縮
・大腰筋の”微細な”収縮
・外旋六筋の”微細な”収縮
などの「微細な収縮」が拮抗することによって起こる
仙腸関節の締めによって骨盤が安定し、また下方への力が発生する。
その状態で「頭頂部の引き上げ」を行う。
具体的には「環椎後頭関節」の微細な屈曲と伸展を同時に行う。
それにより「上方への力」が発生する。
上記「下方への力」と「上方への力」の拮抗により、背骨が伸長する。
そのさい、「背骨の締り感」と「腹圧の上昇」を感じる。
「足裏から仙骨へのつなげ」に関しては、次回以降に述べる。


